■Canon PowerShot G9X Mk2 インプレッション・レビュー


最小・最軽量のG

しばらく多忙でブログを空けていて失礼した。
では今回もカメラのレビューと雑感。
CanonのフラッグシップコンデジのGシリーズの中から「G9X Mark II」だ。
まずはギャラリーから。
画像はEOS M2+標準ズームキットレンズで撮影(レンズすら変えるのが面倒だからとか言う話もある)。
いつものJPEG撮って出し。
g9xmk2001
斜め正面から。
ずいぶん無駄をそぎ落とした、平ぺったいデザインだ。
レンズは大口径で、沈胴式ではあるが数mm突出している。

g9xmk2002
電源を入れ、レンズを繰り出したところ。
広角側でこれなので、望遠側だともうちょっと伸びる。

g9xmk2003
背面。
ボタン類は最小限となっており、電子ダイヤルもない。
上部のダイヤルもG7Xの2段式に対し1段式になっている。
液晶は可動式ではない。

g9xmk2004
シャッターボタンの赤いラインがGらしく、精悍で素敵だ。

g9xmk2005
底面は特に特筆すべきところはない。
三脚穴はレンズと同軸上にあるので使いやすい。

pros

 1.デザイン

9の数字、ここぞとばかりに機能(主にアクセス性)を削り、スリム化を果たしている。
重量は206gで、G7Xより約100gほど軽量だ。
たくさんのGがある中で、このようなコンセプトのGがあっても良いと思う。
胸ポケットにもスルリと入るので、持ち出す機会は増える。

 2. ハード性能

本機はDIGIC7搭載機であり、わずかながら高感度耐性や処理能力が向上している。
また、microUSB-Bに端子が変更され、USB充電に対応している。

 3. コントロールリング

レンズ外周部に1段分のコントロールリングを備えており、これで設定変更などを容易に行える。
そもそもこれがないと操作性については絶望的ともいえるが・・・。

 4. 手振れ補正能力

以前記事にしたG7X同様、大変優れた手振れ補正能力を持っている。
それなりの暗所で「あ、今のショットブレたかな?」と思っても、ぶれていないことが結構ある。

cons

 1. 採用レンズ

これはG7Xと比較してだが、大変暗い。
広角側解放F2.0は明るいと思うが、望遠側F4.9はいただけない。
G7Xは初代も望遠側F2.8にとどまっているのだから。

 2. 操作性の悪さ

インターフェイスをかなり削った結果、ボディはスリムになったが、設定などはタッチパネル中心で行うことになる。
唯一の救いが、上述したコントロールリングだが、それひとつではどうともならない場面も多い。
操作性の悪さが、結局オート撮影となり、せっかくの多機能「Gシリーズ」の良いところをつぶしてしまっている。

 3. Bluetooth常時接続機能

この機能は罠である。
ONにしていると、常時電池を消費するのだ。
また、このような機能が本当に活きてくるのは、もっと取り回しのしにくいレフ機などの大型機ではないだろうか。

まとめなど

個人的には「GらしくないG」との評価。
質感やデザインは上々であるし、その点は十分にGシリーズとして及第点だ。
ただし、タッチパネルからの設定変更のわずらわしさから、オート撮影となることが多いのが残念だ。
逆に言えば、小型機かつ、オートで高品質な写真を撮りたいとなるならば、本機は一気に候補に躍り出る。
気軽にスナップを撮りまくれる、そんなカメラだと感じた。
では今回はこの辺で。

Written on October 31, 2018