■Canon EOS M2 インプレッション・レビュー


 

初代EOS Mの後継機

今回もカメラボディのレビューと雑感。
初代Mの葬式から約1年2か月が経ち、2013年12月に生まれ変わった、その名は「EOS M2」。
過去にボディのみで購入、なぜか2台所有している。
画像は前回の被写体であったM2と入れ替わり、初代Mで撮影してみた。
(前回と同じくJPEG撮って出し)
eosm2001
前から。
風体は初代Mを踏襲した形だ。

eosm2002
EOSのロゴが初代Mはプリント、M2では彫りこみ式になった。

eosm2003
初代Mと比べて、モードダイヤルが1つ増えた。

pros

 1. さらに小型軽量となったM2

重量は、初代Mは298g、M2は274gと、24gの軽量化を果たしている。
外形寸法は、初代Mが約108.6(幅)× 66.5(高さ)×32.3(奥行)mm、M2が約104.9(幅)× 65.2(高さ)×31.6(奥行)mmとなっており、わずかながら小型化も果たしている。
体積比では、約8%の小型化となっている。

 2. 基本性能と操作性の向上

特筆すべきはセンサーとAFシステムだ。
画素数が初代Mの1800万画素と同じであり、一見焼き直しかとみられそうだが、M2のそれはKiss X7の焼き直しであると判明した。
M2のハイブリッドCMOS AF IIは、合焦速度が初代M(ファームウェアアップデート後)の約2.3倍速く、位相差AFの測距エリアが初代Mの約6倍である縦横約80%に拡大している。
実際に、この記事を書くために初代MとM2で少し遊んでみたが、確かに変わっているということを再確認した。
映像エンジン、センサーサイズ、常用ISO感度は初代Mから据え置きだ。
(それぞれDIGIC5、APS-C、12800)
操作性や機能面では、モードダイヤルが1つ増え、新たにWi-Fi通信にも対応している。

 3. EFおよびEF-Sレンズとの連携

初代Mと同様に、EFおよびEF-Sレンズの資産を生かすことができる。
レンズ交換式カメラの醍醐味の一つだ。

cons

 1. 今となっては中途半端

Kiss Mが出ている2018年現在、あえてM2を買う理由は価格以外にはないだろう。
逆に価格が魅力的に感じたならば、使えないカメラではないので、検討の余地は十分にある。

 2. レフ機の代替にはまだ遠く及ばず

ミラーレスという構造からしての宿命かもしれないが、やはりレフ機に比べると、AFが迷ったりすることはままある。
またファインダーがなく、EVFにも対応せず、液晶もチルトやバリアングルではないので、屋外炎天下だと厳しい面もある。
上記の理由から、レフ機の代替としてのシステムにはならないだろう。

まとめなど

総評として、初代Mから順当かつ着実に進化を遂げていると感じた。
2018年現在、中古価格が15,000円程度と小慣れてきているため、EF/EF-Sレンズの資産を保有していて、とりあえず安くミラーレスが欲しいという人には良いかもしれない。
M2は良いカメラだとは思うが、最近では流れ的に各社のフルサイズミラーレス機の話題で持ちきりだ。
今M2を買うなら、今後出るフルサイズミラーレス機を買う資金源とするのが正解かもしれない。
今回はあまり大きな欠点が思いつかなかったので、さしづめ優等生ということなのだろう。
では今回はこの辺で。

Written on August 17, 2018